空き家の管理準備
空き家の電気・水道・ガスは止める?残す?管理目的で決める確認表
空き家では、電気・水道・ガスを止めるか迷います。止めれば、毎月の基本料金を減らせます。一方、掃除や換気、家を見に来る人への案内で使うことがあります。すべて止める、すべて残すと先に決めず、使い道ごとに考えましょう。
国土交通省の案内では、電気や水道を残すかどうかは、家の状態によるとしています。使えるままにすると、料金がかかります。漏電(電気が外へもれること)や、漏水(水がもれること)にも注意が必要です。寒い地域では、冬に水道管の水を抜く場合があります。この記事では、三つの契約を分けて考えます。
最初に確認
この記事の結論
電気・水道・ガスを、まとめて止める必要はありません。何に使うか、毎月いくらかかるか、安全に使えるか、どう再開するかを一つずつ確認します。決めた理由と、見直す日もメモします。
まずやること
契約先、名義、料金、支払い方法を調べます。電気や水を使う作業も書き出します。
今はまだしないこと
基本料金を減らすことだけを理由に、三つの契約をまとめて止めると決めません。安全と再開方法を先に聞きます。
電気・水道・ガスを一つずつ比べる
| 契約 | 使うことがある場面 | 止める前に聞くこと |
|---|---|---|
| 電気 | 明かり、防犯カメラ、換気扇、水をくみ出すポンプなど | いつも動く機器、ブレーカー、点検、基本料金、再開方法 |
| 水道 | 掃除、水を流す作業、排水口のにおい止め、庭への水やりなど | 水を止める場所、水もれ、冬の水抜き、再開方法 |
| ガス | お湯や暖房を使う予定があるとき | 都市ガスかLPガスか、元栓、機器、ボンベ、再開時の立ち会い |
この表は、残すことや止めることを勧めるものではありません。たとえば、防犯カメラには電気のほかに通信契約や電池が必要なことがあります。水道を残しても、水もれの確認や冬の対策は必要です。設備の説明書と、契約先の案内を一緒に確認してください。
まず、管理で何をするか決める
- 誰が、月に何回、家を見に行くか。
- 掃除、換気、庭の手入れ、郵便物の確認で何を使うか。
- 防犯カメラやポンプなど、いつも電気を使う機器があるか。
- 家の案内、工事、片付けなどで、一時的に電気や水を使う予定があるか。
- 災害や故障が起きたとき、誰が連絡を受けるか。
業者に管理を頼む場合は、電気や水を使う作業を聞きます。料金を払う人や、電気・水のもれが起きたときに業者がどこまで対応するかも、契約前に確認します。家族で管理する場合は、請求と使用量を誰が見るかを決めましょう。現地のメーターや設備を見る人も決めます。
止めるか残すかを決める5ステップ
- 今の契約を調べる。契約先、名義、契約番号、料金、支払い方法をメモします。
- 使う設備を調べる。ブレーカー、元栓、メーター、給湯器、ガスボンベなどを確認します。
- 季節と地域を考える。水道管の凍結、雪、台風、停電への対策を、業者や自治体、契約先へ聞きます。
- お金と安全を比べる。基本料金、使う量、電気・水のもれを調べる方法、止める手間と再開の手間を表にします。
- 決めたことを残す。止めるか残すか、その理由、担当者、日付、次に見直す日を家族で共有します。
モデルケース
片付けの日、Qさんが気づいた「電気と水はまだ使う」
Qさん(50歳)は、売却準備中の実家に誰も住んでいないのだから、電気・水道・ガスを全部止めればよいと考えていました。3つの基本料金は月6,200円、年間7万4,400円です。しかし、片付けに入ると室内の照明が必要で、掃除や漏水確認には水も使います。全部止めたあとに内見のたび再開する手間を思うと、節約額だけでは決められなくなりました。
契約ごとに、使う場面を書き出した
Qさんは売却活動の区切りを6か月と決め、電気には片付けと内見、水道には掃除と漏水確認、ガスには「今は使わない」と書き添えました。そのメモをもとに各契約先へ停止と再開の方法を聞き、全部残す道、電気と水だけ残す道、全部止める道を基本料金と現地作業の両方から見直しました。
Qさんが用途から選び直した3案
| 選択肢 | 基本料金の試算 | 作業への影響 | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 3つとも6か月残す | 合計3万7,200円 | 片付け、清掃、内見で使いやすい | 使わないガスにも基本料金がかかる条件 |
| 電気と水だけ6か月残すQさんのモデルで選択 | 合計2万5,200円 | 全部残す案より1万2,000円少ない試算 | ガスの停止と再開の条件を別に確認 |
| 3つとも止める | 基本料金0円の想定 | 最大3万7,200円少ないモデル | 片付けや内見への影響と再開条件を確認 |
使わないガスだけ止めた結果
Qさんは、売却活動の6か月だけ電気と水を残し、使わないガスを止めました。基本料金は2万5,200円で、全部残す案より1万2,000円少ない試算です。片付けと内見に必要な電気と水は使えるため、現地作業を続けながら不要な支払いを減らせました。売却が長引く場合に備え、3か月ごとに見直す日も決めました。
0円だけを目標にしなかった理由
3つとも止める案は、基本料金だけならさらに2万5,200円少ない試算です。ただし、暗い室内での片付けや水を使う清掃が難しくなり、再開の手続きも必要です。全部残す案との差は1万2,000円のモデル。Qさんは、請求を0円にすることより、売却準備を安全に進められることを優先しました。
Qさんが3か月後に開く確認表
電気・水道・ガスを何に使うかを書き、基本料金、停止・解約の条件、撤去の有無、再開方法、立会いの要否を各契約先へ確認します。利用期限と次の見直し日を家族で共有し、「全部」ではなく契約ごとに残す理由があるかを見直します。
止める前に、再開方法も聞く
契約を止める前に、再開までの日数を聞きます。立ち会い、本人確認、支払い、設備の点検が必要かも確認します。使いたい日に間に合うよう、何日前までに連絡するかをメモしましょう。
電気やガスには、複数の会社や料金プランがあります。契約先が分からないときは、請求書や銀行口座の記録を見ます。契約を別の会社へ変えるときは、料金だけで決めないようにします。契約の期間、やめるときの条件、説明書も確認してください。
忘れやすいこと
- 電気を止めた後で、防犯カメラやポンプに電気が必要だと分かる。
- 水道を止めた後の水抜きや、排水口の管理を確認していない。
- 使わない給湯器、ガスの元栓、LPガスのボンベを契約先へ伝えていない。
- 亡くなった人の名義や支払い方法のままで、連絡先を変えていない。
- 再開時の立ち会いや点検を聞かず、家の案内や工事の日を先に決める。
次は、電気・水道・ガスの契約先へ連絡します。今の契約と、止め方・再開方法を聞いてください。設備の安全は、電気、水道、ガスの専門業者へ相談します。寒い地域での対策は、自治体の空き家窓口などにも確認してください。管理会社へ頼んでいる場合は、作業内容と契約も見直します。
参考情報
停止・維持の適否、設備の安全、料金、再開手続きは物件、地域、契約で異なります。各契約先、設備事業者、管理会社、自治体等へご確認ください。
電気・水道・ガスと一緒に、家の管理も整理する
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