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相続実家の判断

相続した実家に住まない場合の選択肢

相続した実家の前で、資料を確認する家族

相続した親の家に住まないときは、売る、貸す、しばらく管理するのどれを選ぶか迷います。思い出のある家は、すぐに手放しにくいものです。一方で、誰も住まない期間が長いと、見回り、修理、税金、草木の手入れ、近所への対応が必要になります。

まず確認するのは、家族の考え、家の状態、家がある場所、早くお金にする必要があるかです。売却査定とは、いくらで売れそうかを調べることです。家の傷みが大きいときは、不動産会社に売ってもらう方法だけでなく、会社に買い取ってもらう方法や、こわす費用も比べます。

最初に確認

この記事の結論

家の状態、1年にかかるお金、家族の考え、誰が見回るかを確認します。そのあとで、売る、貸す、こわす、持ち続けるを比べます。家の名義や税金は、家族や家の状況に合わせて確認が必要です。

まずやること

家の名義が分かる書類と写真を集めます。1年にかかるお金と、今見回っている人を書きます。

今はまだしないこと

売れそうな金額や、貸したときの家賃だけを見て、すぐに決めません。

主な選択肢の比較

選択肢 向きやすい状況 確認したい点
売却 住む予定がなく、管理負担を減らしたい 査定額、売れるまでの期間、家に残った物、土地の境目、登記の状態
賃貸 建物状態が比較的良く、貸す需要が見込める 修繕費、管理方法、空室時の負担
解体 建物の傷みが大きく、残す負担が重い 解体費、近所への説明、家をこわした後の税金や売りやすさ
管理継続 家族の話し合いが途中で、すぐに方針を決めにくい 見回り頻度、修繕、火災保険、費用分担

モデルケース

思い出と家のこれからを分けたGさん

Gさん(46歳)は実家に住む予定がありません。それでも、母の写真や子どもの頃の品が残る家をすぐ売ることには抵抗がありました。一方、年間維持費は36万円。待つ期限を決めなければ、毎月3万円ずつ負担が続きます。

写真の箱を開けて気づいたこと

Gさんは「思い出を残すこと」と「家を持ち続けること」は別だと考え、3か月で写真と品物を整理することにしました。その間に売却査定と賃貸の修理見積もりも取ります。貸す道は初期費用240万円の回収に5年以上かかり、売る道なら8か月ほどで管理を終えられる見通しでした。

3つの道を、思い出の時間と分けて見る

売却、賃貸、保有を続ける場合の費用と期間
選択肢表に入れた金額税引前の比較額・収支期間・負担
3か月後に売るGさんの選択売却想定1,150万円 − 準備30万円 − 8か月分の維持費24万円 − 仲介手数料44万6,000円記載費用だけを差し引くと1,051万4,000円思い出を整理してから管理を終える
直して貸す修理240万円。年間収支は税引前+46万円5年時点−10万円、10年時点+220万円入居者対応と修理が続く
そのまま持つ年間維持費36万円5年間で180万円の負担資産は残るが結論は進まない

Gさんが区切りをつけた日

Gさんは3か月で品物と写真を整理し、売却へ進みました。8か月目に1,150万円で成約し、準備30万円、維持費24万円、仲介手数料44万6,000円を差し引くと、表に記載した費用だけを差し引いた税引前の比較額は1,051万4,000円です。

家を手放しても、思い出は残せた

持ち続ける道では5年で180万円の維持費がかかります。貸す道は5年でも初期費用を回収できず、入居中の管理が続きます。ただし、貸す場合は建物を保有し続けるため、売却と金額だけで単純に比べることはできません。Gさんは写真と品物を先に整理したことで、家の方針と大切な記憶を切り離して考えられました。

気持ちを置き去りにしない進め方

思い出を整理する期限を決め、売却査定と賃貸の修理見積もりを同時に取る。期限までに家族で売るか貸すかを話し、名義や税務も確かめる。この順番なら、気持ちの整理を急がせずに家の判断を前へ進められます。

最初に確認したいチェックリスト

  • 所有者や共有者が誰か、相続登記の状況を確認する。
  • 固定資産税通知書、登記情報、間取り、築年数が分かる資料を集める。
  • 雨漏り、家の傾き、設備の故障、家に残った物を写真に撮る。
  • 管理費用と今後の修繕費を、年単位でざっくり書き出す。
  • 売却、買取、解体、賃貸のどれを比較したいか家族で共有する。

法律・税務・登記に関する扱いは、物件や家族構成によって異なります。相続登記、譲渡、税務上の特例、共有者の同意などは、司法書士、税理士、自治体、法務局などへの確認が必要です。

家族で話す前に分けたいこと

家族の考えが分かれそうなときは、最初から結論を出さなくて大丈夫です。「残したい理由」「お金を払える期間」「売るなら知りたいこと」を分けて書きます。気持ちとお金を分けると、落ち着いて話しやすくなります。

たとえば、思い出を残したい気持ちがあるなら、写真や家財の整理を先に進める方法もあります。費用負担が重いなら、売却査定や管理費用の見込みを先に確認し、数字を見ながら方針を話すと納得感を作りやすくなります。

相談前に資料を一度そろえる理由

住まない実家の選択肢を比べるとき、売却査定、賃貸の相談、解体見積りでは、聞かれる内容が少しずつ異なります。住所や地番、築年数、間取り、固定資産税の通知書、建物の写真、家財の量を一つにまとめておくと、同じ条件で話を聞きやすくなります。分からない項目を埋めることより、現時点で分かることと不明なことを分けて伝えることが大切です。

家の値段を調べても、すぐに売る必要はありません。家を残したまま売る、こわしてから売る、しばらく管理する場合の費用と期間を比べましょう。家の名義、家族で共有する家、税金については、法務局や専門家へ確認してください。

大きな期限ではなく、小さな期限を決める

親の家をどうするか決めるには、手続き、片付け、家の確認、家族の考えが関わります。「今月中に売るか残すか決める」と急ぐより、「1か月以内に書類を集める」「次の季節までに見回り方を決める」など、小さな期限に分けると進めやすくなります。

その間に空き家としての管理が必要なら、鍵、郵便物、草木、雨漏りの確認担当を決めます。遠方で管理が難しい場合は、訪問日と確認項目を記録し、対応できない部分を相談先へ伝えてください。売却や賃貸を急がない場合でも、現在の負担を見える化しておくと、保有を続ける判断にも役立ちます。

判断を保留する間の約束も残しておく

すぐに売るか決めない場合は、次に話し合う日、管理費を確認する日、相談先へ連絡する担当を決めておくと、保留が放置になりにくくなります。

行動の順番

読んだあとに進める3ステップ

  1. 資料と状態をそろえる

    税・登記の資料、間取り、写真、家財と不具合のメモをまとめます。

  2. 費用と担当を確認する

    一年の支出と管理担当を記録し、同じ資料で各選択肢の条件を聞きます。

  3. 次回会議を決める

    比較結果と未確認事項を共有し、次の家族会議の日付と議題を残します。

参考情報

税務上の特例には要件があります。適用の可否は、税理士、税務署などへご確認ください。

住まない親の家で、次に調べることを整理する

10問に答えると、売却査定、買取、解体見積り、土地活用、リフォーム相談、整理相談のどれから確認しやすいかを整理できます。

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